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アネス動物病院

高度医療症例

犬・猫の嘔吐、下痢

皆様こんにちは。
アネス動物病院、獣医師の越田です。
このブログではアネスでどのような治療を行っているのかご紹介していきます!

今回は皆様が病院に来る理由の中で最も多いであろう嘔吐、下痢について。
特にここ最近「おなかの調子が良くなくて…」とアネスに来る患者さんも多いので、
皆様に知っていただく良いタイミングかと思います。

まず嘔吐、下痢のような消化器症状が出ている場合、原因として以下の病気を考えます。
◼︎ 胃・腸疾患
◼︎ 肝・胆道系疾患
◼︎ 膵疾患
◼︎ 内分泌疾患(甲状腺や副腎)
◼︎ 腎疾患
◼︎ 感染性疾患
◼︎ 腫瘍性疾患など

このように可能性は多岐にわたります。
そのため品種や年齢、経過などをもとに
糞便検査や血液検査、画像検査(X線検査や超音波検査)、
場合によっては消化管内視鏡検査といった検査が必要となるのです。
今回は一部検査の所見をご紹介します。

こちらは消化管の正常所見です。きれいな5層構造が見えます。

頻繁に下痢をしていたネコちゃんの小腸です。
正常所見と比較して一部の層が分厚くなっています。

2週間以上嘔吐と下痢が続いていたワンちゃんの小腸です。
一部の層の色調が変化しています。
このような状況では消化管の腫瘍なども疑われるので内視鏡検査が適応になります。

先ほどのワンちゃんの内視鏡画像(上:回腸、下:結腸)ですが、
回腸では粘膜の肥厚と一部びらん、
リンパ管の拡張(白い粒状の部分)を、
結腸では粘膜のびらんを認めました。

この子は結果的に腫瘍ではなかったのですが
今後は食事療法と場合によってはステロイドなどの内科治療が必要になってきます。

今回はより重篤な症例をご紹介しましたが、
嘔吐・下痢の症例は一週間程度で良くなる一過性の症状であることがほとんどです。

ただしご紹介したような病気が潜んでいる可能性もあるので
しっかり検査をして安心を得たり、早期の治療介入を目指すことが大切となります。
アネスでは急性の消化器症状はもちろん
慢性の場合もしっかり診断し治療に結び付けます。
もしこれらの症状でお困りでしたら遠慮なくご相談ください。

2024.09.01