19歳の歯科処置麻酔4時間を安全に行うには?
アネス動物病院石塚です。
先日、19歳で歯の処置がありました。
根に膿が溜まってしまい破裂してしまったからです。
穴が空いてしまい、痛みも伴うでしょう。
19歳ではありますが、まだまだ元気なわんちゃんですし、
何よりわざわざそのためにアネスを頼ってきてくださった飼い主様の期待には応えたいです。
というわけで、私も怖かったですけど、色々準備して麻酔しました。
高齢=麻酔ダメ
心臓悪い=麻酔ダメ
腎臓悪い=麻酔ダメ
ではなく、予想される問題点をどの程度予測できるかがポイントです。
その問題点をクリア出来るなら麻酔しますし、
クリアできない問題があるなら、やるのは無謀。
そのような基準で麻酔しています。
やる以上は必ず元気にお返しするつもりで全力尽くします。
ただ、私も人間です。
特に動物は何も言わないですし、何が起こるかわからないことだって、ほんとにあります。
大切な命を預かる気持ち…凄まじいプレッシャーです。
不安なのは飼い主様だけではありません。
今回も始まる前に嗚咽してましたが、
そのプレッシャーに打ち勝ち、4時間の長時間麻酔を無事に終えることが出来ました。
麻酔からの回復も早いです。
2時間後にはスタスタ歩いていました。
麻酔学は予測の学問。
知識と経験が絶対の世界。
麻酔の恐怖を多く知る私、石塚にしかできない麻酔管理がアネスにはあります。
今度は関東の総合病院より麻酔の依頼をいただいており、
看取るしかないと判断されたワンちゃんの望みを繋ぐべく、
わざわざフェリーで来られる飼い主様の気持ちと覚悟にしっかりお応えできるよう、
常にそうですが、病院のスタッフ全員が全力で応えなきゃいけませんね。
2024.06.06