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アネス動物病院

代表のつぶやき

心臓の治療:僧帽弁形成術

予防から高度医療まで、札幌市中央区の総合動物病院 アネス動物病院代表の石塚です。

先日、僧帽弁閉鎖不全症に対しての僧帽弁形成術を行いました。

僧帽弁形成術とは?
心臓の「僧帽弁」は、血液の逆流を防ぐための弁ですが、
病気になると閉じ方が悪くなり、血液が逆流してしまいます。
この状態を「僧帽弁閉鎖不全症」といいます。


僧帽弁形成術は、この弁をできるだけ元の形に戻し、血液の逆流を減らすための手術です。
人工の弁に置き換えるのではなく、自分の弁を修復する方法です。

手術そのものはとても難易度が高いのは想像つきやすいですが、
術後管理も時に合併症の嵐となり、退院までは山あり谷ありです。

術後は血小板という血を固めるための成分がすごく低下してしまうだけでなく、
凝固時間も延長し、フィブリノゲンという成分も増加します。
要は色々な場所に細かい血栓が作られてしまい、
血小板や凝固因子が枯渇してしまっている状態とも言えます。

血栓が産生されすぎてしまうと、臓器障害が起きてしまったり、
詰まる場所によっては致命傷となります。
さらに、最終的に血栓が溶ければ良いのですが、
その溶かす作用がどの程度しっかり動いているかを確認するために
FDPやDダイマーといった項目も確認しながら、抗血栓治療も微調整します。


集中治療と入院管理を大体10日間くらい乗り越えてようやく退院できるわけです。
僧帽弁形成術はとても高額にはなりますが、ご決断された飼い主様の気持ちには全力を尽くして応えなくてはなりません。

そのために必要な機材や装置には惜しみなく投資します。
今のアネスは開業して2年にも満たない状態ですが、
MRIや放射線治療装置以外は…ほぼ全てを網羅してるのではないかと思っています。

あの小さな病院からは想像つかないくらいの機材が詰まってます。
そして私はまだ現状に満足してませんので、駐車場含めた大きな動物病院作るために全力を尽くします。


アネス動物病院では、心臓の検診から、内科治療、外科治療まで全てを網羅しています。
また万が一肺水腫などになってしまい、呼吸困難になってしまっても、人工呼吸管理で対応するための専用呼吸器があります。

無駄に治療されていたり、何の薬飲んでいるかもわからない子もたまに来ますが、
皆さんの周りで心臓病で困ってる子がいれば、ぜひ教えてください。
また是非ご紹介ください。

救える子を確実に救うため、アネスも進化を続けて参ります。

2025.02.20