アネス動物病院

アネス動物病院石塚です。

日々多くの飼い主様にご来院いただいているようにも思いますが、平日暇な時は暇です。
ただそれはみんな元気ということでもあるし、良いことなんですが、
ふと新規の飼い主様が来ると、なんだかもっと早く治せたのにとか、
何でこんなことになってしまってるんだ…とかたくさんあり、歯痒いときあります。

この1年の私の正直なお話をします。

アネス動物病院ではきちんと診断して治療するスタイルで、
なおかつ全国の動物病院から石塚には症例相談が来ますから、
普通の人が一つの病院で何年も経験するよりはるかに多くの症例を経験しています。
だから治療や経験のバリエーションが他の方よりも多いのが強みです。

でも中には、どこでも扱える嘔吐や下痢、食欲不振など、ちょっと点滴したり下痢止め、吐き気止め、抗菌薬などでいわゆる対症療法である程度よくなる疾患もあります。

個人的にはこれが1番厄介な症状です。

なぜかというと、アネス動物病院の方針としては今ある症状を改善しつつも、
病気を隠しかねない治療を積極的に行わないからです。
つまり、とりあえず抗菌薬、とりあえず吐き気どめ、とりあえずステロイドはあまりやる手法ではありません。

だから治療に時間がかかる場合がたまにあります。
それだけでなく、意外と下痢止めるの難しくてただただ苦戦する子もいます。
その場合、飼い主様に、プランや方針などの未来を見せてあげないと、不安になったり、治らないなら他に行こうとなるわけです。
そうなると、他の病院で違う治療が行われますから、治る子も出てきます。
つまりアネスでは治らなかったけど、他で治ったという評価となり、その飼い主様は来なくなります。

これ…めちゃ多いと思います。

というか、どの病院でも同じこと起きてますよね。
アネスにもセカンドオピニオンで昨日病院行ったのに下痢止まらないからって来院される飼い主様もいます。
で、薬みると、まぁ、そのうち治るだろうな。ただ今症状強くて悩んでるから、注射してあげようって注射すると翌日には治る。アネスが名医となる瞬間です笑
だから逆もあるのです。

極論どんな治療でも治ってくれたらいいです。

問題はこの先…

このアネスから他で治療された子が将来的に大きな病気になった場合、アネスで見た方が良い場合が存在します。
でも、飼い主様は来ないですよね。そうなると結局、助かる命を助けられなかったり、大きな損失となるわけです。

だからほんとは元気なんだけど、吐いたり下痢したりする子は一撃で確実にスッキリと治療する必要があるんですよね。
私もそうですが、スタッフにはそういった事態にならないよう死に物狂いで何としてでも治す気持ちで診察してねと伝えてます。
アネスで見ていれば長生き出来た子たちを、今度は救えるように。

よく考えなくてもわかることですが、

数ある動物病院がある中、わざわざアネスを選んで来院されてるんですよ。
まずはその気持ちに全力で応える。その上で問題解決なんですよ。
感謝を忘れず、一つ一つ、一人一人にしっかり向き合っていきたいですね。

そういった人、物、心、技術全てが揃った時に本当の意味でのアネス動物病院が完成するんです。

まだまだ時間はかかりますが、中身を整えつつ、どうしたらアネス動物病院をもっと知っていただくか、次のステージに向けて様々な努力が必要です。