すべてを学び、麻酔を強くする。
麻酔だけを勉強していても、麻酔は上手くならない。
私たちはそう考えています。
麻酔は大切な技術です。
でも、動物を救うという長い治療の中で考えれば、
麻酔をかけている時間はほんの一瞬にすぎません。
その一瞬を安全にするためには、
麻酔薬の知識だけでは足りない。
その動物がどんな病気なのか。
どんな合併症が起こり得るのか。
術後、何に注意しなければならないのか。
普段飲んでいる薬は、
周術期の循環や呼吸、腎機能、凝固、麻酔薬の作用に
どんな影響を与えるのか。
そこまで知らなければ、
本当の意味で「麻酔を管理する」ことはできないと思っています。
そして外科手術では、
血圧とSpO₂とEtCO₂だけを見ていればいいわけではありません。
術式を知る。
解剖を知る。
外科医が今、何をしているのかを理解する。
そして、このあと何をするのかを予測する。
今触っている血管は何なのか。
ここを処理したら循環はどう変わるのか。
次に外科医が何をするのか。
その展開を予測しながら、
輸液、昇圧薬、換気、鎮痛、麻酔深度を調整していく。
だから私たちにとって、
麻酔は単独で存在する学問ではありません。
解剖学。
生理学。
薬理学。
内科学。
外科学。
救急・集中治療。
術後管理。
あらゆる分野の知識が、
「麻酔」という一瞬に集約される。
だから、
麻酔を上手くなりたい。
麻酔に自信を持ちたい。
そう思うなら、
麻酔だけを勉強していてはいけない。
あらゆる分野を学ぶしかない。
VESは、
麻酔だけを教える場所ではありません。
麻酔を教えてくれるセミナーは、世の中にたくさんあります。
VESがやりたいのは、その先です。
「動物を救う」という目的から麻酔を定義する。
そして内科も、外科も、生理も、薬理も、救急も、集中治療も学び、
そのすべてを麻酔につなげていく。
すべてを学び、麻酔を強くする。
麻酔を強くして、動物を救う。
それがVESの考える麻酔教育です。
2026.08.21
