会社が人を選ぶのか、人が会社を選ぶのか
こんにちは。
アネス動物病院の石塚です。
先日、初めて就職説明会のような学生との交流会に参加してきました。
正直、「何を話せばいいのやら」と浦島太郎状態でしたが、
いろんな学生さんと直接話せる貴重な機会となりました。
少し話を聞くと、
「北海道には残る気はない」
「もう就職先は関東で決まってる」
「北海道には大した病院がないから、2次診療があるところに行きたい」
など、ストレートな言葉がポンポン飛び出してきて、思わず笑ってしまいました。
もちろん、中には真剣に話を聞いてくれる学生もいて、それはそれで嬉しかったのですが、ふと
「今、目の前にいてくれるスタッフたちをもっと大事にしよう」
そんな当たり前のことを再認識させてもらえる時間でもありました。
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私も昔はそうだったのかもしれません。
「大学にいる=完璧な存在」
「有名な先生の言うことは絶対正しい」
学生時代によくある感覚です。
ある学生が、「社会に出たら何を信じて勉強したらいいかわからなくなりそう」と話していました。
大学では有名な先生に聞けば答えてもらえるけれど、現場に出たら答えがどこにあるか分からない。
だからこそ、社会人になってからの勉強方法が知りたいと。
それを聞いたとき、私は少し衝撃を受けました。
「有名な人が言っているから正しい」と信じている時点で、
その人の成長の限界が見えてしまう気がしたからです。
きっとまだ、“自分で精査する力”が育ちきっていないのだと思います。
でも、それも当然かもしれません。
私自身、かつてはとても小さな世界で生きていましたから。
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人はどこで化けるか分かりません。
だから、彼らもこれから良い出会いや経験を通して、
どこかで大きく成長する日がくると信じています。
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それにしても、今の就職市場は「就職希望者>病院側」という完全な売り手市場。
どこの病院も人手不足なのに、就職説明会はまるで「病院側が選ばれる立場」のように進んでいく。
時代が変わったとはいえ、私はいまだに「選ぶのは会社」だと思っています。
……ええ、時代錯誤なのは分かってます(笑)。
でもやっぱり、こう思うのです。
人がいなければ発展しない。
でも、信頼できる人がいなければ、発展はもっと難しい。
だからこそ、「人」は大切ですが、それ以上に
「どんな思いで、どんな姿勢で、どんな志で来てくれるか」
これがもっと大切なのだと、今回の説明会で改めて感じました。
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というわけで。
アネス動物病院の進化は、まだもう少し時間がかかりそうです。
人、物、お金――
この3つが揃ったとき、ようやく私たちの次のステージが始まるのでしょう。
あとは、人だけ。
説明会の帰り道、なんだか少しだけ寂しくなりました。
でも、きっと、いつかまた心が熱くなるような出会いがあることを信じて。
2025.06.17